湯河原町(ゆがわらまち)

湯河原(ゆがわら)/湯河原町宮上 
 
   
▲さらに旧道を奥へ歩きますと、3階建ての旅館が見られます。廃業中も多い 
推理作家・西村京太郎記念館も観光名所
 隣の熱海温泉は高層ホテルが林立していますが,湯河原はまだまだ風情のある旅館が残っています。歴史は古く,遠く万葉集にも詠われていますが,やはり江戸時代,小田原藩主が温泉通いしたことで名が知られたとか。また多くの文人墨客が訪れ,小説の舞台になりました。いまは推理作家の西村京太郎氏が京都から移転し、文学記念館を併設されています。
風情のある和風旅館
 メインのバス通りは、両側に,木造の旅館や土産物店,飲食店が並び,昔ながらの町並みとしての風情が感じられ,路地裏を歩くと,廃業した木造旅館も見られます。
 
  感動度★★★
 もう一度いきたい度★★★
 交通 JR東海道本線湯河原駅からバス温泉場中央下車すぐ
奥湯河原(おくゆがわら)/湯河原町宮上 
 
水上勉は『飢餓海峡』をこの地で完成
 湯河原温泉から藤木川に沿って約3km上流に高級温泉旅館街があります。温泉客1日2組限定旅館や離れ形式の旅館など「湯河原の奥座敷」の名に恥じない高級旅館街の雰囲気です。戦後,宇野千代,林芙美子らも滞在,水上勉は『飢餓海峡』をこの地で完成させ,小林秀雄は『ゴッホの手紙』の構想を煉りました。また著名人の別荘や外国人の住まいも多いとか。庶民にはちょっと敷居の高い温泉街といえます。
超高級・和風旅館建築
 土塀,石塀に植栽,石垣,独特の和風旅館建築など,ちょっと落ち着いた感じがいいのです。まさしく奥座敷です。
 
 感動度★★★
 もう一度いきたい度★★★
 交通 JR湯河原駅から奥湯河原行きバス終点下車徒歩13分
福浦(ふくうら)/湯河原町福浦 
 
   
▲クルマも入れない坂の町 ▲福浦漁港/釣り業に転向する人が多い
石垣と坂のある町
 福良も真鶴と同様,坂のある町です。知り合いの写真家がこの福浦に住んでいて,日常生活を悲喜こもごもに話していたのを思い出しました。酔いつぶれて,家までたどり着かず急な石段の途中で寝込んだことや,宅配便の配達人が事前に必ず電話が入り「何時ごろ行きますから,必ず居てくださいね」の念を押すそうです。
江戸時代“ムロアジの開き”が名産
 江戸時代は幕末まで小田原藩領。田畑が狭いせいか村高はわずかに20石前後と少々。やはり漁業で生計を立てています。エビ、イワシなどが獲れるが、特にイワシの一部を畑の肥料用として売り出したら当たったとか。またムロアジの開き(干物)が名産にまでなったそうです。ただ古来から、隣の真鶴村とは仲が悪く、漁業に関する争いが絶えなかったそうです。
石垣やなまこ壁のある土蔵などが目に付く
 歩いていますと,石垣のある家が目に付きます。なまこ壁のある土蔵も見かけます。でも大部分が現代の建築物です。ただ坂の上からの景色はよさそうです。地名は、『新編相模国風土記稿』によれば、漁業による利益が多かったからが由来。
 
  感動度★
 もう一度いきたい度★
 交通 JR東海道本線真鶴駅から徒歩15分

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