此花区(このはなく)

 ○伝法(でんぽう)/大阪市此花区伝法
 
   
▲独特の虫籠窓のある蔵造り町家  ▲旧鴻池本店/明治43年(1982)築 
江戸時代に活躍した樽廻船問屋
 中世末期は、西国への玄関口で中津川河口の港として交通の要衝となっていました。江戸時代は幕府領。大坂にある幕府の船の管理や大坂に出入りする船の監視をなどを行なう大坂船手の支配下となります。正保年間(1644-48)、伝法村から船に酒樽を積んで江戸へ向かったのが、樽廻船のはじまりです。そして佃屋与治兵衛をはじめとする廻船問屋が設立されました。安永年間(1772-81)には樽廻船問屋は村内に10軒に増えています。
商家や棟割り長屋が混在
 旧道を歩いていますと、商家や棟割り長屋が多く続きます。この旧道はかつて川(伝法川)向こうの尼崎へ通ずるのですが、“伝法渡し”が活動した時代です。ところで伝法という地名の由来は、諸説ありますがいずれも仏教と深いつながりがあるそうです。
 
 感動度★
 もう一度行きたい度★★
 交通 阪神なんば線伝法駅から徒歩10分
 



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