○王子(おうじ)/北区王子 | |
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▲「お札と切手の博物館」が偽造防止の技術などを展示・解説 | ▲渋沢栄一関連の製紙会社の工場跡地に「洋紙発祥之地・王子」碑 |
●新一万円札の肖像画・渋沢栄一で一躍有名に 新一万円札の肖像画に実業家・渋沢栄一が採用されたことで、一躍有名になった所です。渋沢栄一に関する資料館や茶室・晩香廬、青淵文庫、さらにお札を印刷している財務省印刷局などが近いのです。また“洋紙発祥の地”碑も見られます。まさしく近代日本の礎となった地の一つと言えます。 ●地名の由来は諸説あって、よくわかりません ところで王子の地名の由来は諸説あって、よくわかっていません。『新編武蔵国風土記稿』によると中世は紀伊牟婁郡の熊野若一王子を勧請したところから王子という村名が付けられたとか。また熊野権現の信仰の厚い豊嶋氏が京都の熊野権現から勧請したとも伝わります。さらにまだまだあります……。 ●江戸時代・サクラの名所で賑わいます 王子の発展に大きな影響を与えたのが、近くにある飛鳥山(あすかやま)です。三代将軍・家光の命により、地元の守り神である王子権現社の社殿を建立。さらに何より大きいのが享保年間(1716-36)に、将軍・吉宗がサクラの植樹をすすめ、飛鳥山を江戸庶民の一大行楽地にしたことです。 ●王子1丁目付近にポツンと残された看板建築 JR王子駅中央口を出て徒歩で3分ぐらいの王子1丁目付近に、看板建築などの古い家屋が残っています。飲食店などに利用されていますが、このあたりの一角は、ほとんど昔から変わっていません。 |
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感動度★ もう一度行きたい度★ 交通 JR京浜東北線王子駅から徒歩4分 |
○岩淵(いわぶち)/北区岩淵町 | |
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▲正光寺/岩淵で広大な敷地を持つ | ▲八雲神社/宿場の守り神です |
●日光御成街道最初の宿場 荒川の岸辺は岩石がゴロゴロしていたのが語源だとか。江戸時代は日光御成街道の1番目の宿場として成立。また荒川の渡船場として発展しました。川向こうは川口宿になります。水陸交通の要衝でもあり,戦国時代には遊女もいたと記されているくらいです。また江戸衆太田新六郎康資の所領で,「岩淵五ケ村」とあります。五ケ村とは,岩淵宿,袋村,下村,赤羽根村,稲付村のことです。 ●わずかな古民家にホッとします いま旧街道を歩きますと,往時の面影はありませんが,わずかな古民家にホッとします。 |
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感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 地下鉄赤羽岩淵駅から徒歩10分 |
○西ヶ原(にしがはら)/北区西ヶ原 | |
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▲玄関回りや門柱がユニーク | ▲破風や手すり,庇などが特徴 |
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▲旧西ヶ原村の総鎮守・七社神社 | ▲旧古河邸(大正6年築)東京都文化財 |
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▲青淵文庫(大正14年築)重要文化財 | ▲晩香廬(大正6年築)・重要文化財 |
●迷路を縫って歩くと古民家 古来よりこのあたりの中心地であった中里村の西にある原野という由来もあるようですが,定かではありません。江戸時代は日光御成道が通り,江戸からの二里を示す一里塚が残っています。 ●「名探偵・浅見光彦の住む町」で売り出し中 いまは家屋の密集地域ですが,歩いていますと,どうもかつてカフェ街の香りがします。あるいは廓があったのでしょうか。ここは霜降(しもふり)銀座という,地元密着型の商店街の裏手にあたります。余談ですが,いま「名探偵・浅見光彦の住む街」ということで売り出しています。 |
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感動度★ もう一度いきたい度★★ 交通 JR山手線駒込駅から徒歩10分 |
○滝野川(たきのがわ)/北区滝野川 |
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●参勤交代時に練馬ダイコンの種苗を購入して領内に広める 江戸時代は旗本(野間家、佐々家)の知行地でした。また意外にも野菜の「種苗地」として全国的に知られていました。いわば野菜の種を販売していたのです。そこで参勤交代時に、中山道筋の種苗店で練馬ダイコンなどの種を購入して、領内に広めた大名も多かったようです。 ●なにやら源頼朝まで登場する金剛寺の由来 真言宗・金剛寺は別名・紅葉寺と呼ばれました。滝野川の紅葉は享保年間(1716-36)以後、飛鳥山の桜が有名なるにつれ、江戸市民の間で人気が高まりました。境内には、弘法大師作という弁財天を祀り、これを松橋弁財天と称し、源頼朝がこれを信仰して太刀をを寄付したとか。『源平盛衰記』に登場する滝野川松橋は当所とする説や松橋ではなく板橋であるという説など諸説紛々。 ●“昭和感”がただよう町並みです 滝野川を歩いて見ると古民家は見かけませんでした。ほとんど2階建てモルタル塗りの木造住宅です。まさしく昭和感がただよう町並みです。地名の由来は、石神井川が滝のように流れていた説、豊嶋氏の家臣・滝野川氏が支配していた説など定かではありません。 |
感動度★ もう一度行きたい度★ 交通 JR埼京線板橋駅から徒歩15分 |
○きつね塚通り(きつねづかどおり)/北区滝野川6丁目 | |
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▲代表的な看板建築で,多く見られます | ▲窓の木枠デザインがレトロでおもしろい |
●キツネに呪われた(?)町 なんともユニークな名前です。稲荷神社への参道だったとか。きつね塚を壊して道路を拡幅したり、建物を建てたために事故が多発,さらに狐火まで出てきて大騒ぎ。そこで伏見稲荷から勧請され祀られて,やっと騒ぎが鎮まったそうです。いま国道17号線沿いに伏見稲荷が祀られています。旧中山道から中山道へ抜ける通りです。 ●近代&看板建築がズラリ いま歩いていますとデザインのユニークな看板建築が多いのに気がつきます。窓や玄関ひとつとっても,昭和初期のモダンさが見られます。また昭和2年建築の神召教会は,都や区の文化財に指定する価値はあるかと思います。 |
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感動度★ もう一度いきたい度★★ 交通 都営地下鉄三田線西巣鴨駅から徒歩10分 |