阪南市(はんなんし)

尾崎(おざき)/阪南市尾崎町 
 
   
▲とても落ち着いた町並みです  ▲格子や虫籠窓のある旧商家 
尾崎御坊の門前町ですが漁業も盛ん
 貝塚市の中心地からさらに南に位置するのがココ尾崎の街並みです。浜街道の沿いにあって、寺院、商家、町家などが混在しています。とくに核になるのが、西本願寺尾崎別院(尾崎御坊)です。そのため近郊近在から多くの人々が集まって、たいへんな賑わいを見せます。
 どちらかといえば門前町ですが,漁業の町でもあります。その証拠に,江戸時代は隣接する村々と漁業権に関してしばしば争いが生じています。そのつど堺奉行所が調停にはいりますが、争いは延々に続くのです。
寺院,商家,町家が混在
 さて町並みは虫籠窓や出格子のある町家が多く,保存してほしい町といえます。地名の由来は、男里(おのさと)の崎であることにちなむとか。
 
感動度★★★
 もう一度行きたい度★★
 交通 南海線尾崎駅から徒歩5分
山中(やまなか)/阪南市山中渓 
 
紀州街道沿いの宿場町
 山中川上流に位置し,紀州街道沿いの宿場町です。街並み細長く,狭い道の両側に点々と古民家が建っています。いまは山中渓という桜や紅葉の名所として府民に知られています。
苦しめられる周辺の助郷村
 紀州徳川氏は,参勤交代を紀ノ川沿いの街道から変更し,元禄時代から山中宿を利用するようになりました。最盛期には旅籠が20数軒にまで増えたそうです。そのうちの1軒「とうふや」が昭和後期まで残っていたとか。
「丸二」の宿帳には、元禄16年(1703)に松平石見守一行が宿泊。そのときの旅籠代は一人144文(現代でいえば約4320円)、これでたいへんな飲み食いをするのです。それでも旅籠はなんとかなりますが、周辺の村々は助郷となり,その負担に苦しめられるのです。地名は、文字通り山間の地であることに由来するそうです。 
 感動度★
 もう一度いきたい度★★
 交通 クルマは道端に停めました


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